■<情報リサーチ>と「考える力」」■ 

   ■ 子どもに『考える力』をつける ■ 

 現在のフェーズは<情報リサーチ>です。

しかし、情報リサーチの力を付けるため(だけ)にこの時間を使ってはいけない。なにもインタビュアーになるわけじゃないんだから。いついかなる時も、大人達はわすれずにいる必要がある徹底して大事なことは・・・

    子どもに『考える力』をつける

      
 これに尽きる!

「総合的な学習の時間」は、否!すべての学習の時間は子ども自身が人間として、「考える力」を身にしっかりとつけるためにある
 んだ!ついつい目の前の活動に目がいく、いい成果もあげさせたい、みんなに誉めてもらえる立派な発表もさせたい、しかし....!

「総合的な学習の時間」は、活動のためにあるんじゃない。活動してればいいってもんじゃない。

  山のようにいろいろ調べても....
  すごい情報収集ができても...
  インタビューやアンケートがとれても....
  発表/プレゼンが大きな声で堂々と出来ても...
  コンピュータスキルがあっても...
  立派な成果を披露することができても...

子ども自身が頭の中で「考える」ことをしてなきゃ意味がない。
一番大切なのは、「考える力」を子どもが身につけることだ。

そのプロセスのひとつひとつ、一瞬一瞬
子ども自身が、自分の頭で考えることをしてなければ意味がない。
一番大切なのは、スキルじゃない、考えることだ。
人間は、盛り上がったり、元気に動き回っていながら同時には、「考える」ことはできない。考えるために静かな時間、ひとりの
 時間、丁寧な時間がいるのだ。

自らと対峙しながら、考えること!
人と対峙しながら、考えること!
情報と対峙しながら、考えること!

実は...
世の中は、スキルを持つ人や成績のいい人を求めていない。
自分の頭で考えることができる人、それこそを求めている、
なぜなら情報収集は、「検索ソフト」がしてくれるし
たくみな表現は「プレゼンテーションソフト」がしてくれる英語でさえ、「翻訳ソフト」という手もある。

人間にしかできないこと、それが大事だ。
それは「考える」こと!
自分の意志や考えを根本にもっていること
感じること、イメージすること、創造すること・・・

まずはなにより「考える」力を子ども達へ!
それが私たちの仕事だ。


■ 「情報リサーチ」前に…忘れてならないこと ■

---------★<情報リサーチ>のKey★-----------

◆「何のために、どんな情報を得たいのか?」

◆「目的」なき情報リサーチは意味がない。

◆情報リサーチへ出かける前の作戦タイムが勝負!

◆情報リサーチへ"出かける前"にあえて時間をおく
  {目的をはっきりさせる時間}
  {考えを深く持つ熟成の時間}

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『ゴールを明確』にする意味

『ゴールを明確』にすることで、情報リサーチも制作もそのクオリティーがあがることになる。そればかりでなく『ゴールを明確』にすること、それは、子ども達は自分たちのしてきたことや不備なことが明確に浮き上がること(つきつめられること)になる効果ももっている。=「考える力」につながる。

調べ学習・・・??『お出かけは楽しい』されど...

こどもたちは学校の外へ出るのがすき、それはそうだ、気持ちはわかる、、でも!インタビューしている場合か?その段階か?「他
人に聞いている場合じゃない。まず自分に聞け!」っていうことも必要な視点だ。子どもが行きたいから、行かせるのではない。イン
タビューやアンケートを採る必要があるから、そう冷静に子どもたちがチームで話し合い、計画し、判断したからその結果行くのだ。
もちろん人に尋ねるまえに自分の頭脳のなかで、チームの頭脳をなかで、その項目やテーマについて(極めるくらいまで)考えて
(=仮説や予測をたてその検証という情報リサーチも段階的にあり。)いることが前提だ。

『情報リサーチ』前に--「作戦」をたてる

インタビューやアンケートへ出かける前に。
何をゲットしたいのか?その方向性は正しいのか?作戦は十分か?
チーム内でしっかりと知恵や工夫や考えをだしきっているのか?=
 内部の力をフルに出し切っているのか!

『情報リサーチ』前に--「先入観」をもたない

インタビューやアンケートへ出かける前に。
正しい情報を得る心得!先入観をもってインタビューをしない
(すでに結果や方向を決めつけていないか)。
アンケート項目に偏りはなか?等の検討を十分にしているか?
それはほんとうに外部へインタビューする必要のあることか?

『情報リサーチ』前に--「あいまい」はダメ!

あいまいな聞き方、あいまいな質問、あいまいな確認・・・そんな情報リサーチは意味がない。なぜなら、それだと返ってくる返事もあいまいなものに違いないから!まずは内部でしっかり充実させ、濃厚にしてから出かけよう。

こどもの『思考の詰め』を読む

自分はなにも考えていないのに通りすがりの人に「〜〜〜をどうおもいますか?」とはいえないだろう。気のきいた人なら、「何の
ために調べているの?それについてあなたはどうおもうの?それって何になるの?」と切り返して子どもにたずねる人もいるだろう
(もし街頭で鈴木敏恵が子どもにインタビューされたら、子どもの思考の詰めを確認するためにそういうだろう)」ただ子どもがイン
タビューに行きたいです、というから、「はいどうぞ、いいことだ」というだけじゃおとなの任務は果たせない。

一番大切なのは「活動」ではなく、『考える』こと!

子どもがいろいろ元気に活動していればいいというものじゃない。
積極的に調べてそれを発表すればいいというもんじゃない。
大事なのは、『考える』こと。
「深く考える」こと、「事実を知り気づくこと」「いろいろ考えること」「情報を多角的にみること」「いろいろ組み合わせて考えること」「大事なことを見失わず考えること」「自分は、何をもとめていたんだっけ?」「最終的には自分はなにをしたくて、考えているのか?」を忘れてはいけない。すべては常に出だしの「基本に返ること、そして考えること」がなにより大切だ。

総合的な学習=『調べ学習』ではない!

 総合的な学習=調べ学習ではない。あくまでもプロジェクト思考的に進行し、確かな「目的を叶える力」を身につけるためにしてい
るんだという意識をまず教師がもとう。またもちろん、「発表」はただ調べたことをまとめてそれを大きな声でみんなの前でいうこと、
じゃない!という意識をしっかりもとう。

『発表』は調べたことを読み上げることじゃない

「発表」とは、事実の積み上げを発表するだけでなく、自分の仮説、推理、検証、事実、分析、考察、思考の構築・・・発見した重
要なこと、それを凝縮して、みんなの前で伝えること、そしてそれを聞いた人がまた『考える』!、それこそが大事!

『発表』とは、放ったものが「知の再構築」と進化となるために...

『発表』は『発表』のためにするんじゃない。『発表』は『共有』のためにするんだ。そして目の前の人々やインターネット上に放ち、それが再び個々の「知の再構築」の部材や発展になるためにするんだ!

『活動』が目的じゃない!

リサーチなど確かに子どもはそとへ出るのがすき。活動していると、やってる感じ、充実している感じに見える、しかし.... 「今日は外へアンケートいきます!」そのときに「何のために?、何をやり遂げようとしているのか?どうしてアンケートが必要か?その項目は十分にチームで吟味されたのか?ねらいは何か?」この問いをしっかり教師はする必要がある。活動が目的じゃないんだ。成長すること、気づくこと、深く考えること、自己と問うこと、このひとつひとつ静かな時間でこそ子ども達は成長している、そのために「総合的な学習」はある、活動するためにあるんじゃない