フェーズごとの戦略的アドバイス(制作、プレゼンテーション、再構築、評価)

 制  作

目的:プレゼンテーションで提示するものを制作する。

活動:何のためにやっているのか、テーマは何なのか、根拠ある情報で展開できるか?を再確認。プレゼンテーションを見た人が「私たちも気をつけよう」とか「こんな危ないのか。じゃ、こうしたらいいのね」ということを説得力を増すために、きっちり内容がロジカルでなければいけない。

 プレぜンテーション

目的:「災害には、こうそなえたらいい」という各チームの提案を地域の人々や保護者へプレゼンテーションをする。

活動:一番大事なのは、スキルではなく「防災に備えよう!」という心意気をしっかり伝えることができるかどうか。プロジェクトのミッションがものを言う。

 再構築

目的:「防災パンフレット」をつくる

活動:これまでの成果を一冊に凝縮する。

 ポートフォリオにたまった価値ある情報を、凝縮し「防災パンフレット」を作成した。"活動に終わらない学習"にするために、これはとても大事なこと。

 評 価

目的:この学習におけるねらい「防災力」は身についたか、成長を確認する

活動:自己評価・相互評価・社会からの評価

プロジェクトが終わったときに、この力がついたという確認や評価を自分たち自身でする。ポートフォリオを見返しながら自分の成長や変化を見だしていく。


Aさん
【成長したこと】
・「意見が言えるようになった」
・「目標がつくれるようになった。」
・インタビューする人のことを考えてインタビューすることができるようになった」

【身についた防災力】
 「まったく防災のことを考えず、南海大地震が起きるかもしれないこともしらなかったけれど学習したあとは、防災のことを考えることができるようになったし、災害の知識が増えた。」


Bさん
【成長したこと】

Aさん「うまく話せるようになった」
「他の人と話せるようになった。」
「最後まで協力できるようになった。」

【身についた防災力】
 「はじめは地震がおきても大丈夫だと考えていた。起こることもないだろうとおもっていた。だけど本当はおそろしいことで、非常食なども用意しておかなければいけないし、逃げる時の注意があり、車で逃げてはいけないことや逃げてはいけない所があることがわかった。もう数十年で地震が起こることも分かった。


Cさん

【成長したこと】
 「物事を最後までやりとげるということができるようになった。」
 「目標を決めるのは大事だとわかった。」

【身についた防災力】
 「この学習が始まる前には、全然防災の事について関心をもっていませんでしたが、この学習を始めだすと防災の事について興味がわき、中でも津波の事、命の大切さが一番理解できました!!だから今、南海大地震が来ても大丈夫です!!」


Dさん

【身についた防災力】
「最初は何をしたらよいのか、土砂災害のことなど知らなくて良い「総合的な学習」なんてやりたくないとおもっていたけれど、長い間、調べてきて他のチームの発表をきくうちに、火災、津波、ボランティアなど土砂災害以外のこともわかってきた。テレビで災害のことについて放送していると前と違ってよく見るようになった。」

子ども達は、このプロジェクトで「防災力」や「考える力」「目標を立て、達成する力」「地域との助け合い」「チームワーク」など本当にたくさんの力を身につけた。「防災ハンドブック」への評価も高く、この町の役に立つ!という使命感も感じた。 いま彼らの笑顔に誇りがあふれている。 

だから・・さあ!日本全国の学校で防災教育を<未来教育プロジェクト学習>ではじめよう!

     未来教育デザイナ- /一級建築士 /千葉大学教育学部講師  鈴木敏恵

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